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映画:イン・トゥ・ザ・ワイルド
INTO THE WILD
原題:INTO THE WILD 2007年アメリカ 上映時間:140分 監督: ショーン・ペン 出演:エミール・ハーシュ マーシャ・ゲイ・ハーデン ウィリアム・ハート他 |
あらすじ:
大学を優秀な成績で卒業したクリス(エミール・ハーシュ)は車や財布を捨て、自由を手に入れるための放浪の旅に出る。労働とヒッチハイクを繰り返し、アメリカからアラスカへと北上。アラスカ山脈の人気のない荒野へと分け入り、捨てられたバスの車体を拠点にそこでの生活をはじめる。
シネマ・トゥディ
感想:
プロデュースだけでなく、監督、脚本をショーン・ペンが担当している。この実話にもとずく物語を、見事に映画化している。
”すべてを投げ出し、自由をもとめるために旅立つ”こう書くと、なにか投げやりな印象があるが、主人公のクリスは、けして人生を捨てたわけではない。若さゆえの過ちという単純なものでもないけしてない。それは旅先で出会う、さまざまな人々との交流のなかで、クリス自身が成長するのを、彼自身が一番理解していたからではないだろうか?
そんなクリス役をエミール・ハーシュが生き生きと演じている。
また、”ドロップ・アウト”という言葉は、こういうことをいうのだろう。でも、それをしない、一見当たり前だと思われている生活が、実はすでにドロップ・アウトな状況といえる場合もあるのではないだろうか?
自由を求める心は誰にでもある。しかし、”自由を得るためには、多大なリスクに挑まなければならない”しかし”あえてその危険に挑む者だけが、本当の自由を得る資格がある”そんなメッセージがこの映画にはこめられているような気がした。24歳でこの世を去った、クリストファー・マッカンドレス。彼はその資格を得たのか?写真の中の笑顔が、それを物語っているのかもしれない・・。
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INTO THE WILD/イントゥ・ザ・ワイルド from 恵比寿魂!
上陸の恐れはあまりないようですが、明日朝まで台風の影響で大雨です。 こんな日は週末だけれど映画とかDVDとか室内にこもるチャンスだと思います。
on 2008年09月19日 22:20 の続きを読む
コメント
私は自由である。国家が私を自由に生かしてくれている。生きるためには、物質が必要である。動物だから、他の生命を奪って自らの代謝に利用しなければ、生命を維持出来ない。国家が、生命維持のための物質を与えてくれれば、そこには自由のみが残る。
映画の舞台はアメリカという国であり、そこに、生活保護制度が確立されているかどうか知らないが、もしそのような制度があるのであれば、利用しない手はない。
確かに、居住空間は与えられるが、そこからの移動は出来ない。また、憲法で保障される健康で文化的な最低限の生活は、とても健康で文化的とは言えない。
しかし、生命を維持することは可能であり、自由という概念を、精神世界の中にのみ限定すれば、図書館の利用は無料であるから、ハッキリ言って、死ぬまで読書に専念してなおかつ書物は図書館に眠っているし、図書館は、他の図書館や大学との相互利用という制度を持っているから、その図書館になければ、借りることが出来る。だから、世界中の図書館から書物を借りることが出来るから、これまた、無限に書物はある。
自由をそのように精神世界に限定すれば、完全な自由が存在する。医療費は無料であり、日本人の死因の上位に位置する癌を発症しても保険適用の範囲内で無料で治療を受けられる。入院費も無料であり給食費も無料である。だから、死ぬまで自由であり続けることが出来る。病床でも読書は出来る。
だから、「荒野へ」の主人公の生き方も死に方も一つの生き方であり死に方であるし、それは個人の自由だが、人間という動物が物質代謝を要件としていることを無視すれば死が訪れることは目に見えている。
主人公と同じような自由を欲した人間が日本人に一人居る。星野というカメラマンだ。彼は、アラスカの雪原に一人降り立ち、自由だ!と叫んだ。しかし、彼も動物であるから、何も食べないで生きることは出来ないから、一カ月に一度飛行機で食糧その他を運んでもらっていた。
また、彼とは異なって、日本やアラスカやアメリカやオーストラリアには先住民という人々が居て、彼らは、その土地で自給自足して満ち足りた生活をしていた。自然から恵みを得る術を親から教えられ集団を形成し生活していた。その集団の中で変わり者も居たかもしれない。でも、そういう変わり者も、集団の中で自然から恵みを得る術を獲得しているから、集団と離れても一人で生活していけただろう。
黒沢明監督の映画「デルス・ウザーラ」では、一人の狩猟民と軍人とが主人公になっている。デルスは、老齢化に伴う視力の低下から照準を合わせることが困難になり、軍人から高性能の銃を与えられるが、この銃を巡って原住民と争いになり、殺されてしまう。
また、先に紹介した星野氏は、あるアメリカ実業家の晩年の生活を描いているが、彼は、晩年、アラスカの誰も住まないある谷に住み着き、狩猟生活で生き、一年に一度街に出かけ、一年分の新聞を貰ってきて、その新聞を毎日一日かけて読む。そして、ニューヨークで路上生活をしている子供達に、自分が捕獲した獲物を与えることが出来ないものかと何日も考えたそうだ。しかし、地震が谷を襲い彼は生き埋めになる。
私も、都会のマンションに住んでおり、地震で死ぬことはありうるから、同じである。天災には誰も勝てない。
もし、生きることのみに専念するのであれば、この資本主義社会で成功し、お金を儲け、免震装置を備え、地下に貯水槽を備え、自家発電装置を備え、地震が来ても決して死ぬことのない家を建てる必要があるが、そのためには、何年か、この社会で利益を追求する「仕事」をしなければならない。私は、それは、御免被る。災害に勝つために無駄な人生を送りたいとは思わない。
藤井深|2008年09月17日 10:34
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